それまでは、単にレア・カラーのラインナップのひとつに過ぎなかった Oyster Black Pearl カラー、リンゴが購入した1964年製となると、年間の製造数は 全世界で9万台ほど(この数はキットのみのカウントではなく、量的にはスネアが中心だと思われます)、さらにレア・カラーのラインナップのひとつであった、この Oyster Black Pearl カラー、加えてファクトリー・マッチのオリジナル・キットともなると、本当に存在している数が少ないのです。そんな中で、こんなに良い状態のものが、よく見つかってくれました
また、ヴィンテージ・ドラムということで「音が枯れている?」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、枯れているどころか、太く、あり得ないほどに豊潤です。ホワイトコーテッド系のヘッドを装着すれば、イメージどおりの The Beatles 的なサウンドになりますし、クリア系のヘッドを張れば、現代的なアタック感の強調されたサウンドに変貌させることが出来ます。『共演する音楽を選ばないこのドラムキット』は、まさに超名器だと思います。
ところで、The Beatles 在籍時のリンゴ・スターが使っていた、Oyster Black Pearl、いわゆる『ブラック・オイスター』カラーのドラムは、以下のとおり4台ありまして、
kit #1 - "Downbeat" Outfit, Pre-Serial Keystone Badge(8x12 T, 14x14 FT, 14x20 BD)received May 12, 1963 kit #2 - "Downbeat" Outfit(8x12 T, 14x14 FT, 14x20 BD)purchased in NYC and received February 9, 1964 kit #3 - "Super Classic" Outfit(9x13 T, 16x16 FT, 14x22 BD, 5.5x14 SD)received May 31, 1964 kit #4 - "Super Classic" Outfit(9x13 T, 16x16 FT, 14x22 BD)received August 1965
今回入手したのは、kit #3 にあたり、上記のとおり、リンゴが 他のパートの大音量化に伴い、インチアップした時のキットであり、その後、産まれてゆく The Beatles 中期・後期の 超名曲の数々のレコーディングで使われているドラムセットでもあるのです。
私は、リンゴ・スターが The Beatles デビュー期に購入し、使用した、ラディック プリシリアル期 の 上記 kit #1 も所有していますので(初期アルバムのレコーディングや、エド・サリヴァン・ショー出演時にも使われていたものと、全く同じ仕様のものです)
この 1964年製 Ludwig Super Classic "Oyster Black Pearl" 、本当に貴重な楽器だとは思うのですが、これからはレコーディングにライブに、ガッシガシに使っていこうと思います。このドラムで演奏していて、最高のサウンドに包まれると思うと、もうそれを想像しただけで興奮がとまりませんが(笑)ちゃんと演奏しますので(笑)